パワプロSSサイト。ビンの中の帆船。美しきつくりもの。
幸せであるように

2012年が明けた。重苦しく、不安に満ちた2011年が去って。

今年は、穏やかに日々が過ぎますように。誰も彼も、身の切られるような悲しみを受けませんように。芽吹くはずだった新芽が、地の中で朽ちることのないように。誰もがすぐ近くにいる人を気遣って、ときに励まし、ときに助けて、抱えている荷物を分けて運ぶだけの余裕と優しさがあればいい(それはぼく自身にも言えることだ)。特定のひとりが、極端にしんどい思いなんて、しなくていいはずだ。

ストイックすぎる会社の先輩たちへ。

家族の不運に苦悩する同僚へ。

優しく、甘く、寛大すぎる無知な母上へ。

その立場から、無理に厳しく振舞って生きる社長へ。

ただただ願う。皆々、幸せでありますようにと。

年頭の挨拶が遅れ、しかも曖昧模糊として申し訳ありませんが、今年もひとつ、「Bottle Ship」をよろしくお願いいたします。


| 偶感 | 01:19 | comments(0) | trackbacks(0) |
A&T
・場所は九十九宇宙の店。『居酒屋99』。
・阿畑やすしは店のテレビでニュースを見ている。
・九十九は阿畑に背を向けて仕込みの最中。


九十九「地デジになったけど、アナログ放送まだ見れるのって何でや」
阿畑「マジで? ホンマや見れる……」
「謎やろ」
「謎や」
「被災地扱い?」
「関西やんな、ココ」
「……お、おう」

神戸市職員22人、勤務中に職場で野球

――(休憩時間の1時間を超えても キャッチボールやノックに興じる)

「ステキやん」
「アホか。公務員やろ。税金返せって話や。
 というかお前もこの前の飲み代払え」
「中学んときおんなじようなことしとったよなー」
「昼休みすぎても」
「やっぱキャッチボールは麻薬やで」
「ノッカーそこそこ巧い」
「むしろ、もうちょい実況ちゃんとせぇ」
「実況て」
「……平和な話や」
「よっしゃ、終わった」
「仕込み?」
「アスパラベーコンに串刺しすぎてアスパラに申し訳なくなったわ」
「おかしなっとるやん」
「ほな」
「おう?」
「キャッチボールに興じる、か」
「いいねー、九十九いいねー」

| easy going | 17:19 | comments(4) | trackbacks(1) |
「ストーン・ローゼズ」が再結成
JUGEMテーマ:音楽

2011年10月は、素晴らしい月になった。会社での凡ミスも、大量な資料作成も、季節の変わり目の風邪気味も、会議での情けない醜態も、すべてふっとぶほどに。なぜならストーン・ローゼズの生の演奏を見れる機会ができたのだというのだから。

英ロックバンド「ストーン・ローゼズ」が再結成へ(時事通信)

イアン・ブラウン、ジョン・スクワイア、マニ、レニ。このオリジナル・メンバーの4人が、ふたたびストーン・ローゼズを再開するなんて。マニは長年所属したプライマル・スクリームを脱退したという。ついこのあいだ、Summer Sonic2011の「ソニックマニア」で、マニをはじめて拝んだのに、まさかローゼズのマニを見られることになろうとは!

ストーン・ローゼズ「4人集まったとき、魔法が起きる」 (BARKS)

現代で、自分たちもコントロールできないけれども、4人が揃えば間違いなく魔法を起こすことができるバンドがストーン・ローゼズである。「Elephant Stone」の浮遊感を、じかに感じることができれば思い残すことはないのである。

ミュージシャンが選ぶ人生を変えた名盤100枚、最多はストーン・ローゼズ(音楽専門誌「CROSSBEAT」)

元オアシスのリアム・ギャラガーが「ストーン・ローゼズがまた一緒にやるなんて、こんなに幸せなのは子供が生まれたとき以来だ!」と、喜びのコメントを寄せているほか、同じくマッドチェスター・ムーブメントの担い手だったハッピー・マンデーズのショーン・ライダーや、マンチェスターの先輩、ピーター・フック(ニュー・オーダー)も祝福の言葉を送っている。

イアン・ブラウンとジョンが仲直りするなんて。まるで信じられない。これだけですでに魔法使いの仕業だと思う。ローゼズの「Elephant Stone」や「She Bang the Drums」や「Waterfall」や「Where Angels Play」を生で聴いたなら、あわや卒倒してしまうかもしれん。


| music | 22:02 | comments(0) | trackbacks(0) |
下町ロケット
評価:
池井戸 潤
¥ 1,785
(2010-11-24)

JUGEMテーマ:読書

「中小企業ー!! ……技術ッ! で返してもらわないと!」

というのは、芸人・モンスターエンジン西森洋一が、TV番組「あらびき団」で披露した、「鉄工所ラップ」の出だし。

この「鉄工所ラップ」は、西森の実家が大阪の中小規模の鉄工所なので、「鉄工所でよく見る風景をします」というところから始まるのだけれども、突然、ラップのメロディが流れて西森が戸惑い、「鉄工所のラップなんてでけへんですよッ」という茶番から始まる、当番組の人気シリーズでもあります。

(ご興味のある方はこちらからどうぞ。)

池井戸潤の『下町ロケット』を読みました。まさに一気読み。これほど熱中して読んで、しかも爽快な読後感を与えてくれた小説は久しぶりでした。ぼくは直木賞受賞作は、あまり注目して読んでいなかったんですけれども、同期の友人に勧められるなど、この『下町ロケット』の評判があまりにも高かったので、ちょっとハードルを上げつつも期待しながら読みました。

最近、どうも親知らずが主張しはじめ、夜も眠れないほど歯が痛いのですが、その痛みをしばし忘れさせてくれるほど、本書の展開は面白くって、むさぼるように読みました。

主人公・佃航平が社長を務める中小の町工場・佃製作所が舞台。競合他社で大手メーカーであるナカシマ工業から理不尽にもふっかけられた特許侵害を巡る裁判から発展して、最後には政府の航空事業を一手に受注する「帝国重工」と、技術力を武器にサシの勝負に挑む佃製作所。

人によっては、ベタすぎる、古き良き時代の勧善懲悪、作者の独りよがりの予定調和、などと批判されています。僕自身も、本書で書かれている「大企業側」の事情は、ちょっと単純化しすぎているきらいがして、物足りないと思っています。大企業はそれなりに考える人間が揃っているし、その上で物語を成立させるのであれば、もっとドロドロな社内の権力闘争を描いてもいてもいいのでは、とも。

しかし、そんな批判をものともしないほど、技術に誇りを持つ中小企業「佃製作所」の情熱に、胸が熱くなるのが男というもの。「佃品質」ロケットのバルブシステムでテストが無事成功した場面では、読みながら涙を禁じえませんでした。自分も佃製作所の一員になりたい、と思いました。

技術大国・ニッポンを支える「中小企業の技術ッ!」。それだけでお腹いっぱいです。


余談:

ちなみに、ぼくが本書で一番好きなのは、佃製作所の主要取引銀行である白水銀行から、佃製作所に出向している「トノ」こと殿村経理部長です。殿村は佃製作所をほんとうに愛している。しかしながら、序盤に主人公の佃航平が「遠慮しすぎている」と叙述するように、出向という立場から来る外様的な疎外を受けている(これは佃自身も意識していない)。

しかし、終盤で「帝国重工」との取引にあたって、経理・財務部門の監査にきた相手方担当者に啖呵を切って、やっと佃製作所の一員と認められる。この場面は感動的です。佃は、何度か「ありがとうな、殿村さん」と言ってねぎらってきたけれど、社長が「殿村さん」というのは、やはり外部から(出向で)来た人間への遠慮だったと思います。しかし、帝国重工に毅然と立ち向かった殿村に、佃ははじめて「ありがとうな、トノさん」とあだ名で呼んでねぎらう。

ぼくはここで、映画『ゴッドファーザー』のトム・ヘイゲンを思い出したのです。『ゴッド・ファーザー』はイタリア系マフィアであるコルレオーネ家を舞台にした一大叙事詩。初代の首領(ドン)はビト、3人の息子はソニー、フレド、マイケル。最後には、末っ子のマイケルがドンの座を次ぎます。

トム・ヘイゲンはドイツ系アイルランド人で、弁護士の資格があり、コンシリオーリ(相談役)という立場。彼は子どものころから、コルレオーネ家の息子同然として育ちましたが、血脈の問題から、ファミリーの要職にはつけず、弁護士としてファミリーを手助けする立場を選んだ。

外様としての立場をわきまえつつ、佃製作所のためになすべきことをなす。殿村の立ち位置は、まさしく『ゴッドファーザー』のトム・ヘイゲンであり、いくらその組織を愛していても認められない立場に置かれていながら、自分の役割をまっとうしようとする意志があります。おそらく、いろんな葛藤をかかえつつ、佃製作所のために人生を捧げた殿村部長を、ぼくは愛してやまないのです。


| 読書日記 | 00:13 | comments(0) | trackbacks(0) |
今更に『死の町』発言について

○いつのまに、こんなに修辞に敏感になったのだこの国は。

○なんか、配属されたばかりの新人が起こすミスを、舌舐めずりしながら観察してる感じ。

○「放射能つけた」発言は、なんか報道が全部又聞きなので捨ておく。

○かといって、鉢呂元大臣をかばうつもりもなくて、要はタイミングなんだろうか、とか思った。
 ようやく復興に向けて希望を持とうとしているときに……そういう気持ちなんだろう。

○野田さんもどっしり構えてりゃいいのに。「撤回してほしい」なんて。色気が出ちゃったのか。誘導されてる感じで、可哀想な気がしなくもない。

○マスコミさんって出鼻くじくことに必死になってるのかしらん。(話が戻るけど)この件の批難って、右も左もわからない新人のミスを酒の肴に、げらげら笑ってる哀れなリーマンみたい。

○ああ、そういう奴が世の中大半だからかー。どいつもこいつも性悪だからかー。

○ともかくぼくは枝野さんファンなので、いろいろ頑張ってほしいと思う。

○8月アタマに宮城県と岩手県沿岸部の被災地に行ってきたのだ。
 福島とは少し違うのだろうけれど、津波で何もなくなった景色に衝撃を受けた。

○「死の町」はやっぱりふさわしくない、とは思う。安易な例えに流れすぎた。配慮ってのも、もっともだ。わかるよ。比喩を駆使しているその態度自体が、対岸の火事にいるという意識をふいに暴露してしまって、反感を買った、というのも一理ある。

○それにしても、それにしても、今回の反応は過剰すぎる。


| 偶感 | 23:45 | comments(0) | trackbacks(2) |

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